犬外科手術(腹腔鏡以外)
2019.8.30 過去ブログ 【症例紹介 胸背動脈皮弁により閉創を実施した軟部組織肉腫の犬の1例】
高齢の中型犬の男の子が肘に腫瘤ができたということで来院されました。
腫瘤は上腕、皮下から発生しており、細胞診の結果、軟部組織肉腫という悪性腫瘍が疑われました。
軟部組織肉腫は完全切除しなければ再発を繰り返す厄介な腫瘍です。
そのため、しっかりとしたマージン(正常組織も含めて切除すること)を確保することが大切です。
また、1回目の手術が重要となります。
今回腫瘤が発生した場所は肘であり、皮膚の余裕がなく、また関節の領域ですので、可動性が高く、通常の縫合では閉創できない可能性がありました。
そのため、皮弁法という特殊は閉創方法を用いることを計画しました。
以下、手術の写真が出てきます。

腫瘤から十分なマージンを確保した切除計画を立てました。
×印は胸背動脈の基部です。
腫瘤から十分なマージンを確保し切除しました。
底部の筋肉も切除しています。

胸背動脈フラップを用いて閉創しました。

病理組織学的検査の結果、軟部組織肉腫、低悪性度、完全切除でした。
現在、手術後7ヶ月が経過し、再発はありません。

当院は腫瘍外科を行なっています。腫瘍でお困りの方は一度ご相談ください。
セカンドオピニオンも行なっております。
その場合は、実施された検査結果をお持ちいただくと助かります。
